鳶職という仕事が本当に好き
社員インタビュー
建設現場において班長を務め、グループの職人たちを取りまとめているH氏。入社から十数年、現場の第一線で奮闘してきたベテランだ。そんなH氏の長い社歴の中で印象深かった仕事や、これからの自身と会社にかける思いに
1. 社長の弟と幼馴染、新しい現場へ
前職でも建設業に携わり、職人として活躍していたH氏。この業界へ飛び込んだのは「なんとなく」だった。しかし、業務をこなすうちにその面白さに惹かれていく。
日比建設に入ったのは、社員である古い友人の紹介がきっかけだった。さらには、社長の弟とも小さい頃からお互いを良く知る仲であった。人との繋がりに温かさを感じ入社を決意。ところが、当初は戸惑いも多かった。
「以前の現場で主に取り扱っていたのは戸建ての住宅ばかりでした。この会社で扱うような高層のビルやマンションとは、使われる技術が全然違いました」。
同じ建設業であっても勝手の違いに困惑したが、苦ではなかったという。次第に高層建築の作業にも慣れていき、この仕事の面白さを見出していったのだ。
2. 初めての職長、抱いた達成感
数年後、班長として現場の作業グループを仕切るようになった。そうしていくつもの作業現場を経験する中でとりわけ印象深かったのが、約4年前の神田での解体作業である。初めて職長となり現場全体を取り仕切る立場になったのだ。
「その日の作業内容に合わせて人員を手配したり、慣れないパソコンで日報を作成したりと、職長の仕事は大変なことが多かったです」。
普段は班長として指示を受けての作業であったが、いざ自身が職長の立場になって人を動かしてみると、その難しさを身をもって知った。しかし、経験のない職務に取り組めることに大きなやりがいも抱いた。「苦労があった分、確かな達成感がありました」と振り返る。
職長を勤めたのはその一回きりだったが、もし機会があればまたやってみたいと熱い意欲を見せる。
3. 人材育成の難しさ 好きなことなら頑張れる
入社から10年以上が経ち、今では社内でも指折りの長い職人歴を持つH氏だが、まだまだ苦労することはある。特に大変なのは新人の教育だ。
日比建設では、外国人技能実習生の受け入れを行っている。言語の壁からコミュニケーションを取るのが難しい場面もあるが、班長として新人をまとめて現場の作業を進めなければならないというプレッシャーを強く感じる。
「毎日仕事は辛いです(笑)。でもこの職業が本当に好きなので、作業の中でリフレッシュしています」。
大変さを感じながらも前向きな気持ちを見せる。言葉が通じなくとも実際にやって見せたり、空き時間に声をかけて道具の名前を1から教えたりなど、日々コミュニケーションを図っている。自身も日比建設に入って、わからないことだらけであったが、多くのことを吸収して育ってきた。その経験を生かして、若い人材の育成にも熱を注いでいる。
今ではH氏たち班長や職長を除いて、職人は若い人たちばかりである。現場で積極的に動ける中堅が不足しており、「会社に長く定着して、成長してくれたら」と後輩たちへの期待をのぞかせる。
4. 実感する会社の成長
長年在籍していると、会社が成長したと思うことがある。それを最も感じるのが、福利厚生についてだ。
「4~5年ほど前から福利厚生の充実が進んで、今では日比建設が建設業で一番しっかりしていると思います」。
社会保険や有給休暇の制度がしっかり整備され、とても働きやすい職場になった。会社の成長を業務の中で実感し、会社の未来に希望を抱く一方で、自身の展望についても胸の内を明かす。
「これからはもっと職長を任せてもらえるように能力を磨いていきたいです。人間関係に気を配り、人をうまく動かせるようになりたいですね」。
普段は、始業時間より1時間早く現場に来て、当日におこなう作業の内容をしっかりと確認しておくのが習慣だと語る。大好きな仕事へ真摯に取り組む本田は、これからも日比建設を牽引していくだろう。