初めて玉掛けの資格を取ろうとしている方にとって、難しいのでは?と不安に思われる方は多いのではないかと思います。
結論、玉掛けは鳶経験者であれば決して取得が難しい資格ではありません。
玉掛けには『特別教育』と『技能講習』とあります。
『特別教育』は試験はなく、講義を受ければ100%取得できる資格です。一方『技能講習』は学科試験と実技試験が課せられます。しかし『技能講習』も試験の合格率は96%前後と、取得の難易度はとっても低い資格なのです。
そのため、「玉掛けの資格で落ちることはないのだろうか」と過度に不安を感じる必要はないです。
私の周りにも玉掛け資格にチャレンジした人は何人もいますが、落ちた人は見たことがありません。
しかし、そうはいっても素人が知識0ゼロで資格に挑んで合格できるほど甘くはありません。
実際に2%の人は玉掛けの資格に落ちています。
- 資格のリアルな難易度
- 玉掛け資格に確実に合格する方法
- 玉掛け資格受ける上での注意点
を徹底解説します。
玉掛け(技能講習)に確実に合格して、実践で活かしていくためにぜひ本記事の内容を参考にしてください。
目次
1. 玉掛け技能講習の資格取得はけっして難しくない!
「玉掛けって、国家資格だから難しいのかな?」
「簡単で誰でも受かるって先輩は言うけれど、もし落ちたらどうしよう…」
初めて玉掛けを受けようとしている方はきっとそんな不安を持たれている方も多いのではないでしょうか。
しかし決して難しいものではありませんのでご安心ください。
基本的に操作や合図は簡単に行えるようになっています。
なぜなら、もし玉掛け作業が複雑で難しい作業だとしたら、『手順ミス』や『操作を間違える』なんていう事が多発してしまったりと大きな事故に繋がってしまうからです。
むしろ、シンプルでわかりやすい操作になっており、事故が起こりにくいように考えられています。ですから、きちんと真面目に講義を受けて勉強すれば誰でも合格できるようになっているのです。
1-1 本当に難しくない!合格率96%前後
実際に令和3年度の全国工業高校の会員調査では、玉掛け技能講習の合格率は、98.2%というかなり高い合格率が出ています。
この数字が論より証拠です。
よっぽどのことがない限り、合格できる資格なのです。
玉掛け【技能講習】は3日間(19時間)で取得できるものになりますが、12時間の講義を2日間にわたって受講し、3日目に実技試験の7時間で修了となります。
筆記試験は、60%以上。学科試験は70%以上正解すれば合格できるのです。
(参考資料 令和3年度 国家資格取得状況調査結果 公益社団法人 全国工業高等学校長協会 )
http://zenkoukyo.or.jp/web/content/uploads/r03sikaku_kekka.pdf
1-2 鳶職人として3ヶ月から半年くらいの実務経験があれば大丈夫!
3ヶ月から半年の実務経験を積んでいれば、充分合格できる能力を持ち合わせているといえます。実際に多くの鳶職人は、およそ3ヶ月から半年ほどの経験で玉掛け技能講習を取得できています。
なぜなら、3ヶ月から半年、遅くとも1年ほどの実務経験をすれば、玉掛け技能講習を合格できるための予備知識や能力が備わってきていると考えられるからです。
玉掛け用具の名前や使い方、運搬の動作や合図の様子などの現場を見てきた経験を経て、技能講習を2日間まじめに受講すれば、合格できる資格であるといえるのです。
建設現場で、玉掛け技能者として作業に携わることがまず最初の鳶職人としての土台の仕事といえるので、積極的に資格取得を目指し、安全な玉掛け作業を行えるようになると良いと思います。
2 確実に合格するための2つのこと
それでも100%ではない合格率なのはなぜなのか?
確実に合格する為に、気をつけるべきポイントをおさえておきましょう!
2-1 2日間の講習を真面目にきちんと受講すれば学科試験にほぼ受かる!
玉掛け技能講習の学科は、12時間の講義を2日間かけて受講するのですが、とにかく真面目に受けて内容を理解できれば大丈夫です。
技能講習なので、基本的には全員が合格できるように作られています。
もし講習中にわからないことがあれば、講師の方に積極的に質問をしてその場で理解できるようにしましょう。
一例になりますが、12時間の学科の内容は、以下のとおりです。(実施機関によって異なります)
(主催団体)
都道府県労働局労働基準安全課および健康安全課、労働基準監督署または建設業労働災害防止協会
〒108-0014 東京都港区芝5-35-2 安全衛生総合会館7F
TEL 03-3453-8201(代表)
2-2 実技についても3ヶ月〜半年の実務経験があれば、ほぼ受かる!
実技試験についても、3ヶ月〜半年の実務経験があれば、ほぼ受かります!
なぜなら、3ヶ月から半年の現場での実務経験があれば、玉掛けの手順がわかってきているからです。
- 玉掛けの用具等の点検を行う。
- 荷物の重量を確認する。
- ワイヤーロープの点検をする。
- 荷物にワイヤーロープをかけていく。
- 荷下ろしが終わったら最後にワイヤーロープを外して終了。
3 玉掛けは確かに簡単ですが、2日間の講習はしっかりと真剣に受けること!
時間を守る!決められた講義を真面目にしっかり聞くこと!
『講義開始時刻に遅刻してしまった。』『講義中うとうとと居眠りしてしまった。』なんていう意気込みでは、落とされてしまいます。講習の内容をしっかり聞いて理解することが大切です。
3-1講師の方が教えてくれるポイントをきちんと理解する!
とにかく、玉掛け技能講習の資格を取得するには、講習をしっかり真面目に受けることです。
講師の方が重要なポイントを教えてくれますのでそこをきちんとおさえていれば大丈夫です。
もしわからないところがあれば、講習中にでも必ず講師の方に積極的に質問しておきましょう。
3-2玉掛けの確認の『声かけ』(合図)は、はっきりと声を出すことが大切です!
玉掛けの実技試験の『声かけ』(合図)はとても大切です。
なぜなら、玉掛けはチームプレイで行うものなので、確認の『声かけ』(合図)が相手に伝わらないと重大な事故につながってしまう危険があるからです。
そのため、実技試験では『声かけ』を忘れると減点になってしまいます。
相手に届くようにはっきりと伝わるように声かけをしてください。
3-3「質量目測計算」では、少し大きめに測定すると◯マル
目分量でだいたいの荷物の重さを測定できるように慣れておき、わからない時は少し大きめに見積もるようにしましょう。
なぜなら、実際の重さよりも軽く見積もってしまうと、事故につながる危険があるからです。
荷物を吊る際に、重さによって、玉掛けの方法やワイヤーロープの選定をする為、できるだけ正確に把握する必要がありますが、わからなければ、少し大きめに測定すると良いでしょう。
実際の重さよりも軽い重さを出してしまう事だけは絶対に避けましょう。
まとめ
ここまで読んでいただければ、玉掛け技能講習は、簡単ではあるが最低限おさえておくべきポイントがわかり、確実に合格できるイメージができたかと思います。
3ヶ月から半年ほどの実務を経験し、3日間の講習にしっかり参加すれば、ほぼ合格できるというのが理解できたのではないでしょうか。
初めての技能講習は誰でも不安を感じるものですが、少しでも安心して資格取得を目指し、多くの方が次のステップへ進んでいけると良いと思います。
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