皆様は鳶職人として働いている人に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「柄悪い」、「怖そう」、そう思っている人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では何故鳶職にはヤンキーが多いというイメージをもたれてしまうのか?
本当に鳶職にはヤンキーが多いのか?
この2点について、実際に現場で働いていた私が感じた鳶職にヤンキーが多いと思われてしまう4つの理由とその真相について書いていきたいと思います。
目次
1.何故鳶職はヤンキーが多いというイメージをもたれてしまうのか?
まず初めに何故鳶職にはヤンキーが多いというイメージをもたれてしまうのか?
この理由について解説していきたいと思います。
1.1学歴の関係ない職業だから
ヤンキーが多いイメージをもたれてしまう理由について、まず初めに考えられるのは鳶職が学歴の関係ない職業だからだと考えられます。
鳶職に限らず職人の世界(料理人、美容師等)は中卒でも働ける会社はあるかもしれませんが、いわゆるサラリーマン(公務員、営業職等)はなかなか中卒では雇ってもらえませんよね。
会社によっては大卒以上なんてとこも多く存在します。
その点、鳶職の世界では学歴は全くと言っていい程関係ありません。
その為、「ちょっと体力に自信のある」「高い所でも臆さない根性がある」威勢の良い若者、いわゆるヤンキーが多く集まってきてしまう傾向があるのかもしれません。
1.2紹介での入社が多い
そもそもヤンキー的な人が多い職業ではあるので、ヤンキーである先輩が後輩を誘って入社する事でヤンキーがどんどん増えていくというのもあると思います。
まさに「類は友を呼ぶ」ってやつですかね笑
自分の学生時代を思い返してみてもそうですが、ヤンキーって妙に結束力が強いので同じような人種が集まりやすい傾向があるように感じます。
その傾向が学校生活〜仕事仲間に変わりその結果、ヤンキーが増えていく事が多いです。
1.3身だしなみが自由
身だしなみに対する規則の緩さもヤンキーが多く集まっているイメージをもたれてしまう要因かと思います。
鳶職の会社で髪を染めるのはNG、ピアス、ネックレス等の装飾品も付けちゃ駄目!なんて会社はほぼないと思います。
鳶職の場合、服装に関しては怪我をしないように基本長袖で作業をするというルールはありますが、髪色や装飾品、もっというと刺青に関してもOKなところがほとんどだと思います。
そういった身だしなみに対しての自由度の高さもヤンキーが集まりやすい要員の一つだと思います。
1.4作業着への憧れ
ヤンキーが多いイメージをもたれてしまう要因として作業着への憧れも考えられます。
そもそも作業着って少しヤンチャそうな人達が着ているイメージがありませんか?
僕の学生時代を思い返しても周りにいたヤンチャ系の友達や先輩も作業着(いわゆるニッカポッカ的な)を着ている人が多かったです。
建築関係の仕事をしているなら作業着を着ているのも分かるんですが、全く建築関係の仕事に携わっていないのに作業着を着ている人もいました笑
それくらい作業着ってヤンチャ系の人から憧れがあるんですよね。
確かに作業着のダボっとした感じが少し体格が良く見えて男としてカッコ良く感じます。
そういった作業着への憧れもヤンキーが集まる要員の一つだと思います。
2.実際は鳶職にヤンキーは多くない⁉︎
先に結論から申しますと鳶職にヤンキーは多くないです!
ヤンキーの定義についてネットで検索すると「不良少年」ですとか「不良行為的な思考を持つ少年少女の事」と出てきます。
確かに元々はそうだったという人は鳶職で働いている人の中には多いかもしれません笑
ただ、鳶職人としてバリバリに活躍している人が、今もなお「不良行為的な思考を持っている」なんて人はほとんどいないと思います。
1章では何故鳶職にはヤンキーがというイメージをもたれてしまうのか?について解説しましたが、2章ではその真相について解説していきたいと思います。
2.1見た目は悪くても根は真面目な人が多い
元ヤン的な人は多いので見た目は確かに悪く見えるかもしれません笑
ただ、見た目は悪くても根は真面目な人が多いのが事実です。
鳶職の仕事って体力と根性さえあれば誰でも出来るって思われがちですが、結構頭も使います。
鳶職人としてのキャリアアップを考えると様々な資格の取得が必要となるので勉強が必要です。
役職がつき現場をまとめる職長ともなると現場の納期から逆算して作業工程の管理を行ったり、一緒に働く職人とのコミュニケーション、安全管理等、頭を使う毎日です。
こういった作業を素行の悪いヤンキーに務まるでしょうか?
僕はその人の根本に少しでも真面目さがないととてもじゃないけど務まらないと思います。
2.2怒るのは鳶職が常に危険と隣り合わせのお仕事だから
すぐ怒る(怖い)=ヤンキーみたいな捉え方をされてしまいますがこれも大きな誤解だと僕は思います。
鳶の仕事は地上何百メートルの高さで作業をしたり、高い所以外の作業でも重たい資材を扱う事が多い為、常に危険と隣り合わせの仕事であり、一瞬の気の緩みが大きな事故に繋がりかねません。
その為作業中はピリピリした状態といいますか、常に神経を集中させた状態で仕事に取り組んでいます。
そんな中で、仮に若手のスタッフが高所での作業の際に安全帯をかけていない、つまり安全意識の低い状態で作業をしていた場合、当然先輩スタッフからは鬼のように怒られます。
でもそれは鳶職がいかに危険なお仕事だということを充分に理解している先輩スタッフだからこそ怒っているわけであって、ただ何となくで怒っているわけではありません。
高所で安全帯をつけていないのを目撃して、「怒るのもめんどくさいし、まぁいいか!」と先輩スタッフが判断したとしたら、そっちの方がよっぽど怖いし、危険です。
怒る=怖いではなく、怒る事が「その人の命を守る為」に行なっている注意喚起である事を理解していただきたいです。
まとめ
鳶職=ヤンキーが多い!というのは少し誤解があります。
確かに見た目は悪く見えるかもしれません!仕事中に怒られて怖いと感じてしまうかもしれません!
でもそれは、受け手側の先入観で悪く見えてしまう部分があるかと思います。
なぜなら、見た目が悪く見えるのも鳶職業界が身だしなみ自由が故に金髪だったり、刺青が彫られていたりする人もいるわけで、仕事中に怒るのはその人の命のことを想っての行動であるという事を少しでも理解して頂けるとありがたいです。
仕事中は怖く感じるかもしれませんが、実際にプライベート(仕事外の時間)で会うと優しい人が多い印象が僕にはあります!
今現在、鳶職人として働いてみたいと思っているが「ヤンキーが多くて怖そう」というイメージを持たれている人がいたら、是非一回勇気を持って鳶職業界にとび込んで来て欲しいです。
恐らく、今抱いているイメージが変わるはずです!
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