足場の組み立て作業に必要な2つの資格を徹底解説

この記事を読んでいるあなたは今、建設現場に立つための第一歩を踏み出したいと考えていませんか?
雄大な建造物がそびえ立つ中で活躍する足場作業員という職業への興味を一層深められるように解説していきたいと思います。
建設現場で活躍する足場作業は、建物の建設やメンテナンスを安全に行うために欠かせない存在です。
そのためにはしっかりとした知識と技術が必要です。
足場作業の資格は、単に『就職に有利』なだけではありません。
それは、専門的な技術を身につけて、あなた自身の生涯を支える重要なスキルを獲得するための第一歩となるはずです。
ここでは、足場作業に興味を持っている皆さんに向けて、『足場の特別教育』と『足場作業主任者技能講習』を比較形式で解説致します。

この図でわかるとおり、『足場の特別教育』は全ての足場作業員が受けるべき教育で作業の安全手順や事故防止について学びます。
一方『足場作業主任者技能講習』は、足場作業を監督する立場の人が取得する資格であり、足場の設置や撤去の方法、作業員の安全管理について深く学びます。
どちらも足場作業の安全を確保するために非常に重要な役割をはたしています。

1 資格『足場の特別教育』

あなたが高校生から一歩進んで、社会人として建設現場で働くためには、『足場の特別教育』の資格取得がスタートラインになります。
なぜなら、この特別教育は、あなたが安全に足場作業を行い、専門職としてスキルを磨くための基礎となる教育だからです。
建設現場で活躍する足場作業者は、建物の建設やメンテナンスを安全に行うために欠かせない存在です。
そのためには、『足場の特別教育』の資格を取得し、しっかりとした知識と技術が必要になります。

1-1 資格の内容

『足場の特別教育』とは、足場作業に従事する全ての作業員が取得すべき基本的な資格です。
この資格を取得することで、あなたは足場作業の基礎的な知識と実際の現場で役に立つ技術を身につけることができます。
この内容は、足場作業に関連する一連の流れを理解し、安全に作業を進めるための知識と技術が含まれます。
具体的には以下のような項目を学びます。

1-2 カリキュラムの時間

1-3 受講できる日程と場所

都道府県の登録教習機関において実施しているため最寄りの教習所に確認するのがいいでしょう。

1-4 費用の目安

『足場の特別教育』は、機関や地域により異なりますが、およそ1万円から2万円程度が目安です。
訓練性によっては費用が免除される場合もあるようなので、直接問い合わせて見るのがいいでしょう。

1-5 免除されるケース

  • 足場の組立て等作業主任者技能講習を修了済みの方
  • 建築施工系とび科の訓練(普通職業訓練)を修了した方
  • 居住システム系建築科または、居住システム系環境科の訓練(高度職業訓練)を修了した方
  • とび係る1級または2級の技能検定に合格した方
  • とび科の職業訓練指導員免許を受けた方

1-6 申請手続きの方法

お住まいの地域や実施機関によって、金額、時間なども異なってきます。
参考までに掲載させていただきます。

東京労働局登録教習機関
https://www.tokubetu.or.jp/kyoiku/shubetsu_ashibatokubetu.html

一般社団法人 労働技能講習協会
https://www.rougi.or.jp/course/whole/tokubetu_asiba

コベルコ教習所
https://www.kobelco-kyoshu.com/

2資格 足場の組立作業主任者

作業主任者資格取得には、実働で3年以上の実務経験が必要なので、多くの場合4年〜5年以上の経験を経て取得します。資格取得後も、概ね5年おきに【能力向上教育】を受講する必要があります。
前述で説明した『足場の特別教育』の上位資格であり、こちらには修了試験に合格する必要があります。
試験が設けられている理由としては、足場の組立、解体作業者を指揮する『監督者』として、安全な作業環境を作り出すために必要な技術や知識を有していることが求められるからです。
この資格は、安全な作業環境の確保と労働災害の防止を目指して設けられています。

2-1 資格の内容

『足場の組立作業主任者』の講習内容は、足場の組立て方や安全対策、関連する法令について学びます。
具体的には、どのようにして足場を組み立てるか、どのようにすれば作業員が安全に作業できるか、また法律で何が求められているのかを学びます。これらの知識とスキルは、安全で効率的な建設現場を作り出す為に必要なものです。

2-2 カリキュラムの時間

『足場の組立作業主任者』を取得するためには、約12時間から14時間程度の講習を受ける必要があります。
そして、取得済みの資格や実務経験によって一部の受講が免除されます。(以下A.B.Cコースの3通りで説明します)

◎Aコースの該当者(免除なし)

  1. 満21歳以上で、足場作業に3年以上従事した経験のある者
  2. あるいは、満20歳以上で、大学、高専、高校、中学において土木、建築または造船に関する学科を専攻した者で、その後2年以上足場作業に従事した経験のある者。

◎Bコースの該当者(下記のとおり免除あり)

  1. 満20歳以上で、技能講習規定第一条の各号にあげる者、訓練を終了後に、足場作業に2年以上従事した経験のある者。
  2. Aコースのいずれかに該当する者で、職業能力開発促進法施工例別表第1に掲げる、とび1級、2級の技能検定に合格した者。

◎Cコースの該当者 (下記のとおり免除あり)

Aコースのいずれかに該当する者で、職業能力開発促進法第28条第1項に規定する職業能力開発促進法施工規則別表第11の免許職業欄に掲げる、とび科の職種に係る職業訓練指導員免許を受けた者。

2-3 受講できる日程と場所

講習会は全国各地で開催されており、週末や祝日に開催されることが多い為、学校やバイトと並行して受講することが可能です。
それぞれの都道府県や指定された教育機関で開催されていますが、詳しい場所や日程はインターネットで調べるか直接問い合わせてみてください。また、オンラインで受講できる場合もあります。

2-4 費用の目安

足場の組立作業主任者の資格取得には、およそ2万円程度の費用がかかります。
ただしこの費用は場所や講習会により異なるので、具体的な費用は各講習会のウェブサイトをチェックするか、直接問い合わせてみてください。

1-5 免除されるケース

一部講習が免除されるケースがあります。
下記資格をお持ちの方は、直接問い合わせてみてください。

  • とび科訓練修了者
  • 1級・2級とび技能検定合格者
  • とび科の職業訓練指導員免許の所持者

2-6 申請手続きの方法

各都道府県の労働局や民間の教育機関で開催されている『足場の組立て等作業主任者技能講習』を申し込みしましょう。

東京労働局登録教習機関
https://www.tokubetu.or.jp/kyoiku/shubetsu_ashibatokubetu.html

一般社団法人 労働技能講習協会
https://www.rougi.or.jp/course/whole/tokubetu_asiba

コベルコ教習所
https://www.kobelco-kyoshu.com/

3.足場資格の重要性や取得のメリット

足場資格の重要性は、「建設現場の安全な作業環境の確保」と「労働者の保護」のためといえます。
足場は建設現場で一般的に使用される作業するためのプラットフォームなので、作業を行う際に必要不可欠なものです。
そして、足場の正しい設置と使用は、労働者の安全を確保し、重大な事故や怪我のリスクを軽減することができます。
たとえ足場が低くても、足場を使う以上は必ず必要です。

3.1. 足場の資格を取得することは建設現場の安全性向上につながる

足場の資格を取得すれば、安全に足場が組み立てられる知識を身につけられます。
それは、足場正しい足場の設置、点検、メンテナンスに関する知識と技能を持つことを意味します。これにより、労働者の安全を確保し、作業中の事故や怪我のリスクを最小限に抑えることができます。

3.2.「法令遵守」の観点からみる足場の資格

「法令遵守」の観点からみても、足場の資格はとても重要です。
建設現場では、建築基準法や労働安全衛生法などの法令が適用さるのですが、足場の組立には、これらの法令を遵守することが求められます。
足場の資格を取得することで、資格取得者は法令を遵守し、安全な足場を組み立てることができるといえます。
そして、法令に基づいた適切な設計や施工方法を知識として持っているため、違法な足場の組み立てや作業を行うリスクを低減することができます。

3.3. 足場の資格を取得することで得られる「信頼と信用」

足場資格を取得すれば、建設現場で足場の組立等の仕事に携わることができます。
多くの建設会社は、足場の設置とメンテナンスに関するスキルを持つ労働者が必然的に優位に立つことができるといえます。

3.4. 建設現場で安定した雇用を得られる。

足場の資格を持っていれば建設業界での安定した雇用の機会を得られます。
足場は建設現場で頻繁に使用されるため、足場の設置とメンテナンスのスキルを持つ労働者は需要が高いといえます。

以上のように、足場資格を取得することは、安全性の向上、法令遵守、職業的な成長と進歩、信頼と信用の構築、安定した雇用の機会を提供する重要なメリットがあります。
足場での作業に関わる労働者は、資格取得を目指す価値があるといえます。

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