「鳶職人って稼げる仕事なの?」
「鳶職人ってぶっちゃけどれくらい給料をもらえるの?」
このような疑問にお答えします。
結論、データとして出ている鳶職人の平均給与は404万円です。
しかしこれはあくまでも日本全国を対象にした平均値。
東京や大阪などの大都市では当然高い値になりますし、会社規模などによっては鳶職人は普通のサラリーマンよりも稼ぐことが可能です。
実際に、世代別の鳶職の平均給与と日比建設社員(在籍している社員のリアルな給与)のデータがこちらです。
日比建設で働いている職人の中には40歳で年収700万円を超えている社員もいます。
鳶職人は働く会社や職種によって普通のサラリーマンよりも稼ぐことが出来るのです。
そこで今回は、日比建設の社員のリアルな給料をデータを出しながら、鳶職人の年収事情を徹底解説します。
鳶職に興味のある人、いろいろな仕事の給料事情に興味がある人はぜひ本記事のリアルなデータを参考にしてください。
目次
1. 鳶職の平均年収は404万円
鳶職の平均年収は全国平均で404万円です。
国税庁が発表した令和3年度の日本人平均年収が443万円と言われているので、それと比べてしまうと鳶職の平均年収は40万円程低い数字にはなりますが、これはあくまでも平均年収でのお話ですので鳶職人全体の給料が低いかと言われるとそんな事はございません。
実際に鳶職人の中には年収1,000万近くを稼ぐ職人さんもいます
鳶職人が年収1,000万円を達成するためのリアルな4つの方法
経験を積みスキルを上げていけば鳶職人も稼げます。
また、鳶職人の給料形態の多くは固定給ではなく日給月給制がとられているので働いたら働いた分だけ稼げます。
そして鳶職には将来性も充分にあります。
建築現場では新築工事を中心に(改修工事などでも)鳶職人は自他共に認める現場の主役としてなくてはならない存在です。
世の中に建物が無くならない限り、建築業界にとって鳶職人はとても貴重な存在なのです。
2. 世代別で見る平均給料について
鳶職は技術や経験が重要視される職人の世界ですので、一般的には年齢や在籍年数など以上に技術と経験によって給料が変わります。
が、技術や経験は一定程度年齢にも比例するため、他の職業と同様に年齢とともに給与が上がる傾向にあります。
まずは世代別の平均年収をみていきましょう。
2-1. 10代の場合
10代の平均年収は約241万円です。
中卒入社か高卒入社によって多少給料は異なりますが、見習期間の平均日給は8,000円〜10,000円程度に設定している会社が多いです。
仮に週1日休みで月に26日間勤務、日給は間をとって8,500円とした場合、
8,500円×月25日勤務=月給212,500円×12ヶ月=年収2,550,000円となります。
ちなみに日比建設で働いている経験1年目の19歳職人は年収294万円を稼いでいます。
2-2. 20代の場合
20代の平均年収は約318万円です。
年収の概算は下記の通りです。
日給12,000円×月25日勤務=月給300,000円×12ヶ月=年収3,600,000円となります。
ちなみに日比建設で班長として活躍している鳶歴10年目の29歳職人は年収478万円5千円稼いでいます。
2-3. 30代の場合
30代の平均年収は約411万円です。
年収の概算は下記の通りです。
日給15,000円×月25日勤務=月給375,000円×12ヶ月=年収4,500,000円となります。
役職がつき、資格手当て等も加えると30代後半では年収500万以上も夢ではありません。
ちなみに日比建設で班長として活躍している鳶歴16年目の35歳職人は年収490万円を稼いでいます。
2-4 . 40代の場合
40代の平均年収は約458万円です。
40代に突入すると何かしらの役職についている方も多く、経験や技術的なものによる昇給も40代がピークといえます。
年収の概算は下記の通りです。
日給16,000円×月25日勤務=月給400,000円×12ヶ月=4,800,000円となります。
ちなみに日比建設で職長として活躍している鳶歴23年目の41歳職人は年収740万円稼いでいます。
2-5. 50代の場合
50代の平均年収は約467万円です。
厚生労働省のデータによれば鳶職人の最大年収は50代と言われています。
50代で年収にピークを迎える理由としては、ここまでに経験も充分に積み昇給も緩やかもしくは停止する人が増えるのと、この年代になる前(30代後半から40代で)に親方として独立する人も多いからだと予想されます。
年収の概算は下記の通りです。
日給17,000円×25日勤務=月給425,000円×12ヶ月=5,100,000円となります。
ちなみに日比建設で職長として活躍している鳶歴33年の50歳職人は年収754万円稼いでいます。
賃金構造基本統計調査:職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
3. 都道府県別で見る鳶職人の平均給料
年齢や経験値、働く企業によって鳶職の給料は異なりますが、働く地域によってもお給料は大きく変わってきます。
地域別で平均給料を見るとやはり大都市は高い傾向にあり、関東が平均年収442万円と高い数字を誇っています。
下記の表では都道府県別での鳶職人の平均年収を高い順にまとめてみました。
月給(万円) | ボーナス(万円) | 年収(万円) | |
---|---|---|---|
全国平均 | 31 | 37 | 404 |
北海道 | 32 | 12 | 399 |
青森県 | 22 | 80 | 344 |
岩手県 | 26 | 73 | 384 |
宮城県 | 33 | 65 | 462 |
秋田県 | 26 | 49 | 364 |
山形県 | 33 | 162 | 563 |
福島県 | 32 | 22 | 404 |
茨城県 | 33 | 4 | 401 |
栃木県 | 39 | 125 | 589 |
群馬県 | 27 | 46 | 366 |
埼玉県 | 37 | 16 | 465 |
千葉県 | 30 | 15 | 369 |
東京都 | 30 | 24 | 389 |
神奈川県 | 35 | 43 | 465 |
新潟県 | 22 | 59 | 324 |
富山県 | 32 | 31 | 420 |
石川県 | 22 | 22 | 283 |
福井県 | 26 | 76 | 386 |
山梨県 | 27 | 44 | 364 |
長野県 | 30 | 0 | 365 |
岐阜県 | 27 | 62 | 391 |
静岡県 | 30 | 37 | 403 |
愛知県 | 28 | 41 | 383 |
三重県 | 29 | 34 | 381 |
滋賀県 | 28 | 37 | 375 |
京都府 | 42 | 65 | 573 |
大阪府 | 33 | 20 | 413 |
兵庫県 | 31 | 70 | 440 |
奈良県 | 43 | 141 | 653 |
和歌山県 | 30 | 36 | 393 |
鳥取県 | 24 | 15 | 308 |
島根県 | 27 | 25 | 348 |
岡山県 | 33 | 120 | 515 |
広島県 | 33 | 120 | 515 |
山口県 | 34 | 77 | 484 |
徳島県 | 29 | 64 | 408 |
香川県 | 29 | 25 | 375 |
愛媛県 | 25 | 29 | 333 |
高知県 | 27 | 41 | 360 |
福岡県 | 30 | 59 | 423 |
佐賀県 | 24 | 42 | 335 |
長崎県 | 27 | 49 | 368 |
熊本県 | 33 | 98 | 498 |
大分県 | 28 | 43 | 382 |
宮崎県 | 25 | 35 | 332 |
鹿児島県 | 29 | 27 | 377 |
沖縄県 | 25 | 29 | 327 |
賃金構造基本統計調査:都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)(役職者を除く)
4. 鳶職で給料を上げる4つの方法
鳶職人の世界では技術と経験こそが一番重要で、評価もその2点でされることがほとんどです。
すなわち、技術力を上げていくことが給料を上げていく上で一番大事なのですがそこには限界もあります。
ではどうすれば効率的に給料を上げる事が出来るのか?
こちらで紹介する給料UPの方法は下記の4つです。
- 転職する
- 資格を取得する
- 指導者としての能力を身につける
- 独立
それでは順番に詳しくお伝えしていきます。
4-1. 転職する。
給料を上げる方法として効果的なのが転職です。
働いている会社が業績不振(社員が少ない、元請・現場規模が小さいなど)では、例え自分のスキルが上がってきてもそれが昇給にダイレクトに反映され辛いということは多いです。
反対に業績が好調な会社であれば、大きな現場に数多く携われるので自身のスキルアップも早くなることが期待できますし、会社が現場を多く抱えていれば必然的にそれだけポスト(人員)も必要となるので、早い段階での昇級、昇格の可能性も高まります。
また転職する事で新たな人との出会いも生まれるので、将来的に独立を考えている人にとっては人脈も増えて結果将来の財産に繋がります。
4-2. 資格を取得する
次にお伝えする給料UPの方法は資格を取得する事です。
資格の種類は沢山ありますが、鳶職人として給料UPに最適(評価されやすい)な資格は下記4のつです。
- とび技能士(特に1級)
- 足場組立て等作業主任者
- 玉掛け技能資格
- 鉄骨組立て等作業主任者
1つ目のとび技能士は鳶職に関わる業務全般の能力を証明する国家資格です。
とび技能士の資格は3級、2級、1級と3段階のレベルに分かれており、3級には受講資格は設定されておりませんが、2級取得条件は3級合格者または実務経験2年以上が必要となり、1級取得条件はは実務経験7年以上、もしくは2級取得以後2年以上の実務経験、または3級取得以後3年以上の実務経験が必要となります。
『鳶技能士1級保有=仕事ができる』とまでは正直言えない部分がありますが、1級を持っているという時点である程度の技能は有していると評価されるようになるはずなので、転職などにも有利に働くでしょう。
2つ目の足場組立て等作業主任者は必ずと言って良いほど取っておいて損のない資格の一つです。
新築・改修に関わらず、足場はほとんどの現場で必要となり、鳶職人であれば一番携わる割合の多い作業です。
作業主任者を持っていれば、班長として足場の組み立て解体を指揮することが可能になり、任される仕事の幅が大きく広がります。
3年以上の実務経験があれば取得できる資格なので早めに取っておくと良いでしょう。
3つ目の玉掛け技能資格は鳶職人であれば、ある意味必須な資格なので『持っていると給料面でプラス』というよりは『持っていないとマイナス』というイメージの資格です。
玉掛けとは重い材料をクレーンで運ぶ際にフックに材料を掛けたり、外したりする作業のことを言います。
玉掛け技能資格には「玉掛け技能講習」と「玉掛け特別教育」の2種類があり、吊り上げ荷重1t未満のクレーンで玉掛けを行う場合は「玉掛け特別教育」の受講のみで問題ありませんが、吊り上げ荷重1t以上のクレーンで玉掛けを行う際は「玉掛け技能講習」の受講が必要となります。
鉄骨建て方に関する技術や経験はそれだけでも給料UPに繋がりやすいものですが、さらに『鉄骨組立て等作業主任者」の資格を持っているとこちらも評価されやすい資格となります。
4-3. 指導者としての能力を身に付ける
給料UPを考えた時に、鳶職人としての能力を上げるだけでは自ずと限界があるため、より高い年収を得るためには将来的に職長(1つの現場を任される責任者)や班長(足場や鉄骨などの作業を任される責任者)を担えるための指導者としての能力を身に付けるという事が大事です。
- 指示を受けて仕事をする段階
- 自ら考えて仕事ができる段階
- 指示を与えて人を動かしながら仕事をする段階
の3段階があります。
将来的に高い給料を得ようと思えば『いかに上手に人を使って仕事を遂行できるか』がとても大事になります。
また、この後に給料を上げる方法として「独立」をお伝えしますが、独立するためには指導者としてのスキルはある意味必須です。
自分自身の仕事スキルが一定のレベルまで上がってきたら、今度は人を使って仕事に向き合うと更に一流の職人として成長できるはずです。
4-4. 独立する
自分のスキルを磨き鳶職人として必要な資格も取得した後、この先更に給料を上げていく方法としてお伝えしたいのが4つ目の「独立」です。
「独立」と言われるとハードルが上がるかもしれませんが、鳶職人として高い収入を得る事が出来る手段が「独立」です。
現在、建築業界は慢性的な人手不足に悩まされており、鳶職の需要も非常に高まってきています。
建設現場は「鳶に始まり鳶に終わる」という言葉があるくらい、あらゆる建築現場において鳶職人はとても重要な存在です。
「独立」する上ではご自身の仕事スキルもとても重要ですが、会社を設立するとなると「経営力」や「マネジメント力」もとても重要です。
将来「独立」を考えているのであれば、若い時から経営の勉強をしておくと良いでしょう。
プレーイングマネージャーとして活躍したいのであれば、経営の手腕に自信のある仲間と共に独立するのも良いでしょう!
まとめ
今回は鳶職のお給料事情や給料アップの方法について書かせていただきました。
鳶職のお給料は年齢や経験、働く地域によっても異なります。
鳶は職人の世界なので若いうちはとにかく経験を積み技術を磨き、自分のスキルを上げる事で将来役職に就いたり資格を取得する事で稼ぐ事が出来ます。
また給料UPを望むのであれば働く環境(職場)もとても重要です。
鳶職人として稼ぎたいなら「日比建設」で一緒に働きませんか?
日比建設は主に都内の高層ビルや大型施設等の工事に携わっているのでスキルアップはもちろん、役職に就けばこちらの記事でご紹介した平均年収以上を稼ぐ事が可能です。
これから鳶職の世界に飛び込もうとしている方、スキルアップを目指したい方は「鳶会社日本一」を目指している日比建設で共に日本一を目指しましょう!
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