「人のリアルな働き方を知りたい」
「鳶職人のあるあるを知って鳶職人の理解を深めたい」
こんなお悩みにを持つ方のために今回は鳶職人歴10年の私が、鳶職人のリアルなあるある11選を紹介します。
結論、鳶職人になって実感したあるあるはこちらです。
■新人時代あるある
- 道具や材料の名前を覚えるのが大変
- やることが分からず立ち尽くしていると怒られる
- 初めて材料を担いだときの肩の痛さ
- 大ハンマーを使うと握力がなくなって昼ご飯が食べづらい
■作業あるある
- 1200枠の補強に頭ぶつけがち
- 鉄骨建て方中ボルシンとバールが行方不明になる
- リース品のカタログを見るのが楽しい
■プライベートあるある
- 寸法をmm換算で言いがち
- ついつい仕事中のボリュームで会話してしまう
- ポケットに図面を入れたまま洗濯してしまった
仕事中のあるあるからプライベートでのあるあるまで、鳶職人なら共感できるリアルなあるある11個を徹底解説します。
目次
1.新人時代あるある
仕事をはじめ誰しもが通る道をお伝えします。こういうことがあるんだということをある程度知っておけば、いざという時にあ〜このことだったのかと困らずにすみます
1.1 道具や材料の名前を覚えるのが大変
鳶職を始めてまず初めに直面するのが道具や材料、リース会社の多さです。ある程度名前を覚えてきたなと思っても違う作業が始まればまた新たに名前を覚えなくてはなりません。あまりに種類が多いので全部を覚えるのはとても難しいです。
私たち鳶の作業を大きく分けると鉄骨建方、足場の組立、共通仮設、仮囲い組立があります。この4つの作業で共通して使う道具や材料もありますが当然違うものもあります。それではこの4つの作業で使う道具や材料を紹介していきたいと思います。
《鉄骨建方》
<道具>
<材料>
《足場の組立》
<道具>
<材料>
《共通仮設》
<材料>
《仮囲い組立》
<道具>
<材料>
これだけでも100個以上ありますが、これでもほんの1部にすぎません。
なので20年、30年経験している人でも全てを覚えれる人はいないのですがひとつでも多く覚えた方が仕事をしていく上で役に立つので頑張って覚えましょう。
1.2 やることが分からず立ち尽くしていると怒られる
経験がないのにやることが分からないのは仕方ないです。しかし、わからないからといって何もしないのは違います。
『やらない後悔よりやる後悔』じゃないですが、やらないで怒られるよりもやって怒られた方が仕事の身につき方が違いますし先輩方のあなたに対する印象も変わってきます。
1.3 初めて材料を担いだときの肩の痛さ
鳶は材料を運ぶのも大事な仕事の一つです。作業する場所に材料を運ばなければ作業がすすみません。最初ちのうちは痛かったり担ぎ方が分からないですが大体2〜3ヶ月もすればある程度慣れてきます。
しかし、痛いから重いからといっていつも少ししか担がないといつまで経っても成長しません。なので少しずつ自分のペースで量を増やしていくのが大事だと思います
1.4 大ハンマーを使うと握力がなくなって昼ご飯が食べづらい
大ハンマーとはパイプを地面に打ち込むのに使うもので仮囲いなどをやる際に使う道具です。(仮囲いとは建築現場や工事現場、資材置き場などの防犯や安全を確保するため、工事期間中、敷地境界線に沿って設置される仮の囲いの事)
この大ハンマーでパイプを打ち込む作業というのが、とにかく大変で地盤の強度にもよりますが1人で10本も打ち込めば次第に握力がなくなっていきます。そのためお昼ご飯を食べる頃には握力が全くなくなり、お箸が全くと言っていいほど使えません。なので大ハンマーを使う日のお昼はスプーンやフォークで食べれる物をオススメします。
2.作業あるある
鳶職人の人なら絶対に共感できるあるあるです。このあるあるネタに共感できなかったらまだまだ経験が足りないかもしれません(笑)
2.1 1200枠の補強に頭ぶつけがち
みなさんが思う鳶と言えば足場を組む人達というイメージがあると思います。足場と言っても色々な足場がありますがそのうちの一つに枠足場というものがあります。
上の写真を見て頂きたいのですがこれは枠と呼ばれるもので右の枠がよく使われる横幅が900mmで高さが1700mmあるものです。そして左の枠は右の枠と高さこそ一緒ですが横幅が300mm程大きくなっており、人を通りやすくしたい時などに使う枠なのですがよく見比べてもらうと全体の高さこそ一緒なのですが赤く囲っている補強の部分があり実際に人が通る所は1600mm程しかないので少し前屈みになった状態で移動するのでちょうど補強の部分が見えずらくなるので頭をぶつけてしまいます。
2.2 鉄骨建て方中ボルシンとバールが行方不明になる
鉄骨取り付け時は絶え間なく動いているので気づいたら自分の道具が行方不明になっていることが度々あります。昔鉄骨バールを必死に探していたら先輩に「なにうろうろしてんだよ」と怒られましたが僕のバールをその先輩が持っていたなんてこともありました。
2.3 リース品のカタログを見るのが楽しい
先程もありましたがとにかく材料の種類が多いので現場と契約しているリース会社に言えばリース品のカタログをもらえるのでそれを見て今度こういう仕事があるからこの材料が使えそうだなとか材料の重量などを覚えておけば玉掛けや材料の返却するときに役に立ちます。
3.プライベートあるある
このあるあるでは鳶職人だけではなく全職人さんに共感できるあるあるを紹介します。
3.1 寸法をmm換算で言いがち
職人の世界では長さや高さを言う時はmm換算で言うのでプライベートでもついついそのままで話してしまいます。家具を買うのに私が寸法を測り妻にメモをしてもらっていたのですがつい癖でmm換算で伝えてしまい、それってなんcm?とよくいわれました。なのでcm換算で伝えようとするのですが無意識のうちにmm換算で言ってしまいこれがいわゆる職業病かと思いました。
3.2 ついつい仕事中のボリュームで会話してしまう
私たちが働く現場は重機や機械の音で周りがうるさく普通に会話をするのが難しくどうしても声を大きくして話さなければ会話が成立しません。なのでプライベートでもでもついつい同じボリュームで会話してしまうことがあり良く声大きすぎと言われたりします。特に私の場合は不意に話しかけられた時のリアクションでえ?と言った時のボリュームが大きいと言われます。
3.3 ポケットに図面を入れたまま洗濯してしまった時の絶望感
仕事がある程度わかるようになってくると図面を見て作業をする機会が増えていきます。図面はパウチをしてくれる事もありますがそうでない時もあるのでポケットの中に入れておくことが多々あります。ちゃんと覚えていればいいのですがついつい忘れてそのまま洗濯してしまうこともあり仕事が終わり家に帰ると奥さんに「ポケットの中になにか入ってたんですけど!!」と言われます。
被害が少なければいいのですが運が悪いと洗濯機の中が紙だらけになってしまいまのでみなさんは決して忘れることのないように気をつけてください。
3.4 腰道具が完成したと思ったら間違えていた
腰道具を変える時によくあるのが胴ベルトにカラビナや腰袋ガチャ差しを通していき完成したと思ったら通すところを間違えていたりつけるのを忘れていたりすることで。特に困るのが胴ベルトのバックルに近いやつを間違えると今まで通したものを全て外さなきゃいけないので今までやってきたことが全て水の泡になります。ましてやそれを休憩時間にやろうものなら先輩に謝る準備をした方がいいでしょう。なので腰道具を変える時は余裕を持ってやるのがいいでしょう。
最後に
紹介させて頂いたあるあるネタに共感できましたか?
実際に鳶職人をやってきて他の鳶職人の人たちも同じことで苦労しているのかなと思いながらこの記事を開きました。このあるあるネタで少しでも共感したりこれから鳶職人を目指そうとしている人達の助けになればと思います。
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