「建設業の週休2日制は実現可能なのか?」この問いに対して僕は「可能である」むしろ『いますぐ週休2日にすることで、関わる人全員がハッピーになれる』と答えたいです。
建設業に長く携わっているものからすると
「この議論、いつからやってるんだよ」
「休みが増えるのは嬉しいが給料が減ってしまったのでは困る!」
「工期が厳しくて無理だろう」
という声も多数出てくるかもしれません。
しかしそれは、「考えることをやめている」だけではないでしょうか?
建設業の現場には改善できる余地が無数に存在しています。
やりようによっては
- 給料を減らさずに
- 工期も伸ばさずに
週休2日制を導入することは可能なのではないかと考えます。
そこで今回は、26歳から28年間鳶工事会社を経営している僕が、建設現場における週休2日制度導入について様々な角度から考察していきます。
日比建設では未経験でも鳶職人を大歓迎してます
目次
1. 来年4月から建設現場は週休2日になるのか?
最初に僕の今現在(2023年11月)の考えをお伝えすると『2024年4月から全現場が一斉に週2閉所(土曜・日曜に現場を完全に閉める)になることはないだろう』というのが答えになります。
ちなみに僕が経営する合同会社日比建設は、スーパーゼネコンの2次下請けとして、首都圏を中心に民間工事を担当することが多いため、そのような環境の現場ではという前提条件は付きます(地方や小規模ゼネコン、公共工事はまた状況が違うのかも知れません)
1-1. 急には大きく変わらない(変われない?)のでは
なぜ時間外労働の上限規制が2024年4月から建設業にも適用されるという、このタイミングでもなお週休2閉所にならないのか?
理由は大きく2つあると思っていて
- 土曜日出勤をしていても上限規制である45時間以内に時間外労働を納めることが可能だから。
- ゆとりを持たせた工期で受注するようになっても、様々な事情で工事が遅れた場合工期を守らざるをえないから。
があげられます。
1.については、現状の働き方(日曜日のみ休み)であっても、土曜日4回(正確には月当たり約4.3回)を時間外労働としてカウントしても32時間なので、それ以外に10時間ほどの残業が出来るという計算になります。
一般的な職人さんは月の残業(17時以降の残業)は10時間以内という人が多いと思うので、それを合わせても月45時間以内には収まるから『時間外労働の上限規制以内で働けるよね』ということになります。
2.については建設現場で働く人なら皆実感していることだと思いますが、現場の工期に間に合わせるために、工事終盤は突貫工事が当たり前、休み無しや24時間体制で現場を回すなどということもけして珍しいことでは無いというのが今でも実態としてあります。
現場がそのような状況になった時、上限規制という事がどれだけ守られるのか?
この辺りは実際にそのような状況になってみないと僕にも分からない点ですが、想像するに『職人さん、交代で休ませろよ』と一応の指示はされるものの、交代で休ませるようなゆとりがある会社は今の超人手不足な状況においてはほとんどないと思うので、なんとなく有耶無耶に規制が守れないという状況に陥るというのが目に浮かんだりもします。
この後詳しく述べていきますが、個人的には週休2日制導入にはメリットしか無いと考えていますが、上記のような理由から2024年の4月から全ての現場で一斉にとはならなそうというのが僕の考えです。
1-2. それでも徐々に週休2日制に移行していく
とはいえ、建設業界全体が週休2日に向かっていることは間違いないでしょう。
これもまた僕の個人的な考えではありますが、2024年4月以降に新たに工事が始まる現場については、週2閉所までは行かないまでも、多くの現場で4週6閉所(隔週で土曜日休み)位にはなるのではと思っています。
4週6閉所が定着したら、次は4週7閉所、そして4週8閉所へと段階的に移行していくという流れになるのでは無いでしょうか?
ちなみにこの考え方は日本建設業連合会(日建連)が2017年12月に提唱しているもので、当時の提言では2021年には4週8閉所を実現するというロードマップが示されていたものの、コロナウィルス蔓延など様々な事情から先送りとなり、今は2024年3月までには4週8閉所実現というロードマップになっていますが、こちらもその通りに進まなそうなのは先ほど書いた通りです。
詳しくは日建連のホームページをご覧ください。
2. 建設業が週休2日制になればみんながハッピーになると僕が考える理由
ということで、建設現場が完全週休2日制に移行するのにはもう少し時間がかかりそうですが、建設業が週休2日制になれば関わる人全てが今よりハッピーになると僕は断言できます。
週休2日制が導入されることで
- 採用がしやすくなる
- 現場の生産性向上につながる
- 働く人の時間あたり給与が上がる
- 職人としての寿命が伸びる
- 働く人の人生の満足度が上がる
などのメリットがあると考えています。
ただし、全てを今のままで現場を週2閉所にしてしまったのでは、得られる効果は限定的になるかとも考えます。
その辺りについてはこの後の章で僕なりの提言(そんな大袈裟なものではないですが)も書いてみたいと思います。
3. 建設業に週休2日制が導入されることで得られる5つのメリット
前章で書いた通り、建設業が完全週休2日制になれば、関わる人全員が幸せになれると僕は思っています。
この章では建設現場が週休2日制になることで得られる代表的なメリット5つを説明していきます。
3-1. 採用がしやすくなる
これは特に新卒や異業種からの転職という分野において『やっとまともに戦える様になるなぁ』というのが僕の感想です。
『自分たちが若い頃は』とか『最近の若い人は』みたいな書き方はめちゃくちゃ嫌なのですが、それでも時代の流れとともに、『単純な稼ぎ』より『それ以外の待遇』、特に『休みが多い』『残業が少ない』ことに価値を置く人が増えていることに異論がある人は少ないはずです。
そんな人たちに『若いうちから稼げるアピール』をいくらしたところで、刺さる人はごく少数で『休みが週1日』という時点で候補リストにすら載れないという残念な状態が長く続いていると思っています。
うちの会社でも特にここ数年で新卒採用(高卒中心)は壊滅的に難しくなってきていることを実感しています。
休みは最低でも週に2日、その上で他業種と比較しても若いうちから稼ぎやすい。
その様な状態に持っていってはじめて採用や定着率が少し上向くのだと考えます。
僕の会社は鳶工事を行っており、僕自身も17歳から20代後半までは鳶職人として現場で働いていました。
このメチャクチャやりがいがあって楽しい仕事が、休みの少なさというマイナスだけで選ばれ辛いことが本当に残念でならないので週休2日制はなんとしてでも導入したいです。
3-2. 現場の生産性向上につながる
生産性とは簡単に言えば『より少ない資源』で『より大きな効果』を出せているかを図る指標です。
建設業では資源の部分の結構な割合を人的資源が締めているので、より少ない人数でより大きな成果をあげることが生産性向上に繋がります。
我々鳶職人で言えば、より少ない人数(より短い時間で)でより多くの鉄骨を立てる、足場を組み立てるなどが目安となります。
この後の章で触れますが、建設業は未だに『最後は人海戦術』的に人を多く入れて(多く入れることで効率が悪くなる部分も多いのに)工期を間に合わすことが行われています。
週休2日制を工夫して導入すれば、より少ない人数でより成果をあげることも可能だと僕は考えます。
こちらについては5章で少し突っ込んで書いてみます。
3-3. 働く人の時間あたり給与が上がる
建設現場に週休2日制を導入すると、『多くの職人が日給制(1日働いたらいくらという給与計算方法)だから給料が下がって大変だよね、だから週休2日は導入しないほうがいいよね』という類の議論がされます。
これも今のまま単純に休みを増やせば、働ける日数が週あたり6/7から5/7になるので単純に17%ほど給料が下がる計算になります。
では、そうならないためにはどうすればいいのか?
この点についても僕には1つアイデアがあります。
これについては4章で詳しく書いています。
大丈夫、週休2日にしても給料が下がらない方法はあります。
3-4. 職人としての寿命が伸びる
建設業における職人は自らの体を使って建物を作り上げていきます。
いくら機械化が進んだとはいえ、重いものを担いで運ぶ作業はゼロにはできませんし、現場内を移動する距離も長いですし、立ったりしゃがんだりなどの数も他の職業とは比較にならないくらい多いです。
我々鳶職などは、昔と比べるとはるかに重たい装備(フルハーネス型安全帯やインパクトレンチ、その他工具類などで鉄骨などをやると10Kg以上になる)を一日中着けて作業をするので体への負担はけして小さくありません。
プロアスリートも、多くの場合は身体的な消耗が原因で若くして引退をすることが多いですが、建設職人も同じように身体的消耗で仕事を続けられなくなる人が大勢います。
身体的な消耗(もちろん精神的な消耗も)は一定期間の休養を取ることで回復に向かうことは、一般的にも知られていることで、野球のピッチャーが登板間隔を開けるのも、筋トレで同じ部位を鍛えるのに間隔を開けるのも、全ては消耗したその部位を回復させるために必要だから取られている措置です。
では、現状のように週休1日で働く肉体労働者の身体的な消耗は、本当に日曜日1日で全て回復できているのでしょうか?
僕は筋トレが趣味なのですが、1つの部位を1時間程度トレーニングした場合、最低でも48時間はその部位を回復させるというのがある程度のエビデンスがあった上での常識になっています。
1時間程度の筋トレでもそうなのですから、週6日×8時間の肉体労働の消耗が1日で回復するというのは少し無理があると言えると思います。
適切な休養(週休2日)が取れれば、消耗の蓄積がかなり緩やかになるのは想像に難くありません。
結果、職人さんが元気に働ける期間が伸びることになり、ベテランと呼ばれる人たちが今まで以上に活躍できるようになるはずで、それは業界全体にとって大きなプラス要因になるのではないでしょうか。
体力科学 第64巻 第 1 号「高強度ジャンプエクササイズ後の回復過程」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/64/1/64_117/_pdf
3-5. 働く人の人生の満足度が上がる
今やごく限られた業界以外では週休2日、何なら週休3日の議論があるくらいですので、社会全体がそのような方向でデザインをされています。
例えば、学校の運動会なども僕たち世代が子どもの頃は日曜日にやるのが普通でしたが、最近では土曜日に開催する学校の方が多いように感じます。
先日もうちの職人が、現場が忙しく休めないため『土曜日に開催された子どもの運動会に参加できなかった』と日報に記載があるのを読み、本当に申し訳なく心が痛みました。
子どものイベントに参加できないことは、そのご家族を含めストレスになる人も多いでしょう。
週休1日では、その1日を疲れをとることに割かざるを得ない人も多く、家族との時間や自分の趣味などに当てる時間が思うようにとれず、結果ストレスをためている人も多いように感じます(そしてストレス発散のために酒量が増えたり、タバコがやめられなかったりなどの悪影響も、、、)
週休2日であれば、1日をプライベートの充実に、もう1日を休養や自分の能力アップなどに使うことも可能で、結果人生の満足度が大きく上がり、より前向きに仕事にも取り組めるようになるはずです。
4. 今すぐにでもできる週休2日でも職人の給料を下げない方法
『職人は日給制が多いので休みが増えると収入減って困るよね』という意見の簡単な解決策を考えてみました。
単純に『6日×8時間で週あたり48時間』働いていたのが『5日×8時間で週あたり40時間』になると17%ほど週あたりの労働時間が減る計算になりますが、これって本当に実態を表しているのでしょうか?
建設現場で働く職人さん、本当に週48時間働いていますか??
4-1. 10時と15時の休憩(一服)は本当に必要か?
まずは10時と15時の休憩、いわゆる『一服の時間』について考えてみます。
僕が現場で鳶職人として働いていたのは25年くらい前までですが、その頃って今のように一服の時間に30分も休んでいなかったように思います。
文字通りタバコを吸う、飲み物を飲む、トイレに行くという事を行うための小休憩で、当時はそれらを済ませたらすぐに仕事に戻っていました。
ですが、最近はがっつり30分詰所に戻って休憩をするのというのが多くの現場でデフォルトになっていますよね?
休憩時間とて拘束時間なので労働時間に含まれるという事なのでしょうが、最近では10時と15時に休憩を取らない(例えば鉄骨建て方とかで)場合、1時間分の時間外手当てを払うというような風潮になっているようにも感じます(これ、うちの会社だけかも知れませんが、、、)皆様の会社ではどうですか?
ということは、現場での8時から17時のうちの2時間は休憩時間なので、実労働時間(作業時間)は7時間となり、結果週1休みでも週あたりの作業時間は42時間となります。
わかりやすいように簡単に表にまとめてみました。
週あたり出勤日数 | 拘束時間 (現場にいる時間) | 休憩時間 (昼60分含) | 実労働時間 | 週あたり労働時間 |
---|---|---|---|---|
6 | 9 | 2 | 7 | 42時間 |
5 | 9 | 1 | 8 | 40時間 |
いかがでしょうか?
10時と15時の一服を最小限にすれば週あたり2時間しか実作業時間は変わりません。
とはいえ、10時と15時にタバコを吸ったり飲み物を飲む最低限の休憩は必要なので、お昼休憩は45分にして10時と15時に7〜8分程度の小休止を取るイメージです。
この方法をとるためには喫煙所やトイレまでの移動時間を短くする必要があるなど課題もありますが、現に鳶職人の鉄骨建て方、土工のコンクリート打設などではまとまった休憩時間は取らないので工夫次第で絶対に可能な方法のはずです。
4-2. 全体朝礼などの朝の儀式を見直す
もう1つ、無駄とまでは言いませんが改善の余地があると思うのが一連の朝の時間。
ラジオ体操、全体朝礼、個別ミーティングなども、その方法を工夫することで、全員が多くの時間を使わなくても済むようにする方法はあるはずです。
一例ですが、ラジオ体操を始業前(7:55から)に『任意参加にする』などの方法もありなのではないでしょうか?
- 仕事のスイッチが入る
- 体をほぐす効果がある
- 楽しい!
など、メリットを感じている人は参加すればいいし、あまりメリットを感じずダラダラやるくらいなら無駄なので給料を払っている時間内で行う必要はないと考えます。
全体朝礼時の工程説明なども、今後ますます外国人労働者が増えることなどを考えれば日本語のみで伝達できることには限界があるので、なんらかの方法(各自のスマホに送る?)で母国語で本当に大事な点だけを伝達するというような方法を取り入れても良いと思います。
そのような小さな改善の積み重ねで1日あたり12分削減すれば週あたり1時間削減ができ、現状の週6勤務との差は1時間になります。
4-3. こうすれば給料を下げずに週休2日制が導入できる!
ここまでの話をまとめます。
- 1日あたりの休憩時間を1時間(昼45分、10時と15時で15分)にする
- 朝礼などの朝の時間を平均して12分削減する
- これらを行うことで、週5勤務にしても週あたり作業時間は1時間少なくなるだけ
- よって、1日あたり賃金を17%アップすることが理論上可能
- 週休2日制に移行しても給料は変わらない
が実現できるはずです。
『週休2日でも収入は維持するから、休憩を減らすことに協力して』と言われて反対する職人は限りなく少ないはず。
前述した通り、週2休みで心も身体もリフレッシュできれば、時間以上に作業効率が上がることも十分考えられ、生産性は向上するはずです。
ぜひ、この方法で週休2日への移行を行っていただきたいと切に願います。
5. 週休2日と現場の生産性向上を両立させるための方法
さて、ここまで書いてきた通り現状では
- 2024年から残業(時間外労働)の上限規制が始まるよね
- (それ以外の理由も含め)建設業は週休2日制に移行するしかないよね
- そのためには週2日間現場を止めるしかないよね
という議論になっていますが、これが僕にはどうにも考えが浅いというか、思考停止になってやしないだろうかと思えてならないのです(生意気言ってごめんなさい)
少し考えればわかりますが、こんな考え方をしているのって建設業界だけですよね?
例えば、宿泊業・飲食業・医療機関などが社員を週2日休ませるために店を2日も閉めるでしょうか?
有り得ないですよね。
建設業がこれまで週1閉所を続けてきたのは、工期が長くなることで増えるコスト(主には機械設備などのリース代やゼネコン社員の人件費などの固定費?)を抑えて利益を増やすためだったはずです。
それなのに単純に週2閉所に移行してしまったのでは、現場単位での利益(生産性)が下がる方向に働いてしまい生産性向上とは相反してしまいます。
ではどうすればよいのか?
僕のこの考えは小さな現場では難しい面もあると思いますが、大規模現場であれば大いに検討の余地があると思っています。
その方法とは現場は逆に週7稼働にして(年末年始やお盆などを除く)交代で休みを取るというめちゃくちゃ当たり前な方法を真面目に考えるというものです。
例えば、業種ごとや工区ごとなど、適切なグループ分けをした上で休みをズラすという方法はどうでしょう?
なぜ業種や工区など大きな括りでなのかというと、各専門工事業者単位で交代制で休ませて週休2日制にするというのは、この人手不足のご時世ではほとんどの会社で不可能だと思えますし、これから説明する方法をとればたくさんのメリットがあると考えるからです。
なので、もう少し大きな括りにして休みを交代制にする。
例えばこんな感じです。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A業種(工区)グループ | 休 | 休 | |||||
B業種(工区)グループ | 休 | 休 | |||||
C業種(工区)グループ | 休 | 休 | |||||
D業種(工区)グループ | 休 | 休 |
【メリット】現場に入る職人の数が減る
例えば上記のような分け方をした場合、週のうちの大半で現場に入る職人の数が2/3〜3/4程度になりますが、これによっていくつかのメリットがあると考えます。
建設現場では安全を優先するために『上下作業の禁止』や『作業区画を分ける』などがお題目の様に言われていますが、実際の現場では限られた工事エリアで同時に多くの業者が作業を行わなければならないため、これらが厳格に守られていない、守ることが難しいということが残念ながら頻繁に起きています。
結果、安全面や作業効率などを多少犠牲にしているというのは現場で働いている多くの人が感じている点ではないでしょうか?
また作業に使うクレーンや資材を揚重する工事用のエレベーター、材料を搬入や搬出するためのスペースなども業者間で取り合い(もちろん打ち合わせなどで調整はしますが)になることが多く、それらが空くのを待つみたいな無駄な時間も多く発生しています。
高層ビルやタワマンの現場では材料だけではなく、お昼休憩明けに職人が自分の持ち場に戻るためにエレベーターを使う際も、ディズニーランドばりに行列ができて(流石に大袈裟?)結構な時間を無駄にしていたりもします。
人数が3/4になれば、詰め所(作業員の休憩所)やトイレなどの施設も減らせるなどの効果も考えられます。
あえて1日あたりに入場する作業員の数を減らすことで作業効率が上がる部分はけして小さくないと考えます。
次にこの方法を取る上でのデメリット(というか難しい点)を考えてみます。
【デメリット】工程の調整が難しい
この方法を取る上での最大にして(おそらく)唯一のデメリットは、工事の調整が恐ろしく難しいという点でしょう。
グループ分け自体も工事の進捗状況によって、かなりフレキシブルに変えなければならないことは容易に想像がつきますし、例えば4グループに分けた場合、1つのグループが休んでいる2日間に、残りの3グループが無駄なく作業が進められるようにするためにはかなり緻密な調整が必要になるはずです。
ゼネコンの職員さんや各職方の職長さんたちに今まで以上の高い能力が求められることは間違いなさそうです。
ですが、こういう部分にこそデジタルやAIの力を導入して問題解決を図るべきですし、そういった能力を併せ持った人材で工事を進めることで、生産性が大きく向上するのだと考えます。
従来の発想を少し変えて、工事の計画段階から、重機の配置場所や工区割などもそれ前提で計画を立てられれば、けして不可能ではないと思います。
簡単なハードルではありませんが、挑戦に値する方法だと思うのですが皆さんはどう考えますか?
日比建設では未経験でも鳶職人を大歓迎してます
まとめ
ここまで書いてきた通り、建設業の週休2日制への移行にはメリットしかないと思います。
働き方改革と時間外労働の上限規制という契機を無駄にせず、今度こそは週休2日制を実現して、若い人たちにも魅力的に映る建設業界を作っていきましょう!
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